「仕事は楽しいかね?」の続編・。・
前回の主人公が、マックスの教えを実践してから人生が変わり、トントン拍子で昇進した主人公。しかし、その成功の結果、中間管理職ならではの悩みが生まれ、再びマックスに電話をするのであった。マックスと再会し、彼の教えを乞い、”ほんもの”の上司とは何かを教えてもらうストーリーなの・。・
■”ほんもの”の上司とは
優れた上司の仕事は、魅力的な職場環境を作ることだであり、良い部下、つまり、管理する必要のない部下、同僚だけでなく上司までも向上させる、そんな部下を引きつける職場を作ることが大事である・。・
<並の上司と”ほんもの”の上司の違い>
並の上司:
①他社に負けない給料や待遇を示して、「うちで働かないか?」と誘いをかける。
②明確な規則と規範を決める。
③お役所的な体制の中でどう振る舞えばいいかを理解している。
④すぐに答えを教える。
⑤部下の時間と努力を得る。
⑥部下の成長について、関知しない。
⑦チームプレーヤーを探す。
優れた上司:
①「きみ自身の才能を開花させるチャンスのある、素晴らしい環境で働かないか?」と誘いかける。自分の部下は皆がほしがる人材だとわかっているので、彼らをひきつけておける職場を作ろうとする。
②規則ではなく高い基準を決める。(”些細なことには寛大に、重要なことには細心に”)
③お役所的な体制の外で、どう仕事をするべきかを知っている。
④質問を投げかける。(部下に答えを見つけさせることのほうが、答えそのものより大切である)
⑤助力を得る。
⑥進歩という個人的なはしごをのぼる部下を、うしろから後押しする。
⑦同志を探す。
ここでは、上司としているが上司=会社に変更しても変わらないだろう、殆どの会社がアットホームや高給ばかり謳っているが、それではただの平均的な会社にすぎない・。・
そのような職場が大抵ブラックなのは、上司が”ほんもの”でなく、部下のことを成長させるつもりはなく、ただの使い捨ての駒だと思っているところが多いからだと思う・。・
特に大手にはこの色が強く、大手だからこそ部下の監視が出来ていないが故に、電◯みたいに過労で死ぬ人が出てくる・。・
人を”従業員”としてしか扱っていなければ、それなりのものしか返ってこない。時給が高い職場があれば、すぐ消えるなの・。・
しかし、”仕事仲間”として扱うのではなく、大事なビジネスパートナーとして考え、大切な役割を任せてやることに、彼らは成長する・。・
あなたの職場選び及び、自分が上司なら”ほんもの”の上司になれるように心がけていけば出世も夢じゃない・。・
■優れた部下になろう
あなたは優れた部下ですか?それとも、凡庸な部下ですか?
優れた部下は、上司より高いレベルでできることをなにか一つ持っていて、時として上司の仕事をチェックする。
・優れた部下は、そこそこの出来に甘んじたりしない。
・上司が困っていると、彼らはすぐに来て助けてくれる。頼む必要など無い。彼らには<分かる>のだ。
・有能な部下は自分に対して極めて厳しい。彼らには批評は必要ない。ただ、よくやったと褒めてやるだけでいい。
・彼らは私と同じ夢を持っているーそう、これからしようとすることが、私と同じなのだ。
・優れた部下は、子供とは違い、自分のしたことには自分で責任を取る。それどころか、彼らには私のほうがいつも助けてもらっている。
・良い部下が入れば、後ろを振り返る必要がない。彼らがしっかり見ていてくれる。
・良い部下は部署全体をレベルアップさせるような基準を持っている。
・良い部下は顧客の気持ちになってものを考える。そして、組織のだれより顧客のことを理解している。
・有能な部下は自信に満ち溢れている。ー自分の能力の限界に挑戦し、その力に応じた報酬を求める。
・極めて優秀な部下は決まって、起業家タイプである。新しいプロジェクトを次から次へと考え出さなければ、彼らの関心をつなぎとめるのは難しい。
まあ要するに、有能な部下は自分に厳格であり、新しいことを見つけることを事欠くことなく、しっかりと仕事をこなし成長させる自信家であり、冒険家である・。・
■老人が言いたかったことリスト
- 職場において、才能を”相乗”させることは可能である。なぜなら、”ほんもの”の上司と部下が職場に求めるものは同じで、「自由(管理がない、非凡な、愚か者がいない」・「変化」・「チャンス」である。
- 優れた上司はただ部下を雇うのではなく、同志を手に入れる。
- 一流の人材は職を持つのではなく才能を持つ、彼らが一度働く場所を求めれば、やがてその才能は見抜かれ、望まれ、獲得される。
- 有能な上司と部下は、典型的な求職プロセスを逆転させる。上司が部下をハンティングするのではなく、部下が上司をハンティングする。そのプロセスは、”求人市場”というより”逸材探し”である。
- 優れた上司は、部下にやめようなどとは思わせない。特別な職場環境を築くことも多いが、部下に価値ある転職をさせ、解雇という”隠し技”の達人になることも少なくない。
- 優れた上司と部下の同盟は才能の結びつきであり、その絆の多くは生涯きれることない。
彼の考えを要約すると。
雇用プロセスは受け身ではなく、採用する側は”選ぶ”のではなく、”見つけ出す”ことが必要であり、有能な人材を見つけたら口説かないといけない。
又、面接や紹介状だけで採用が決まることは殆ど無い(採用する側もされる側も、それで本当なことが見えるはずがないとわかっているから)
試しに仕事をさせて、仕事っぷりを見て、才能という点で”同類”かを見極めることが重要だ。
同盟の有益さを考えれば、しかるべき上司につくことが、しかるべき企業に入ることより重要なことが多い。
優れた上司と部下が結ぶ同盟の重要性は、求人市場外で生まれる事実を鑑みると、ずば抜けた成功を狙うなら、新しいやり方が必要である。
上司は、従来の求人市場にとらわれず、積極的に才能ある人材を見つけるチャンスを増やすべきである。
優れた上司は、有望な人材がいれば、巧みな技を考えて、数年かけてヘッドハンティングしたり、特別なプロジェクトを組むことがある。
一方で、部下は、優秀な同志を得るために、社内外問わず多くの人とすごとするようにし、自分の商品価値を見せ、才能をアピールすべきである。
経営者は、伝統的に帝国を建設してきたが、優れた部下は”支持者”獲得戦略を実行するのである。
■仕事を選ぶ上で大事なこと
大切なのは単に経験を積むことではなく、他の人達と一緒に経験することである、そして結びつきを考えないといけない。そして、考える。給料よりももっと大切なもの、つまりチャンスと変化が得られることを・。・
そして、いちばん大事な基準は
”いまより幸せになれること”
しかし、ほとんどの職場は小学校さながらのルールを教え、あれこれと小言ばかりを並べるところばかり・。・
大学のように、自由と発見の場で、能力を引き出すようなところであるべきだと。(この際、多くの大学が単なる職業訓練センターになっていることは置いといて)・。・
あなたは、仕事をすることによって”いまより幸せになれること”を実践できていますか?
出来ていなければ、はっきり言って仕事をやめたほうが良いです。給料が下がろうが、最低限生きていけるなら自分の幸せについて探求したほうがずっといいと私は思います・。・
<各章>
第1章 ”ほんもの”の上司に出会ったことはあるかね?
第2章 優れた上司は、常にお役所的な体制と戦っている。
第3章 優秀な管理職の基本的な仕事は、管理をすることじゃない。
第4章 仕事選びの基準は”いまより幸せになれること”なんだ!
第5章 有能な部下は、探すことより探される音のほうがずっと多いんだ。
第6章 労働移動率二十パーセントの企業のほうが十パーセントの企業よりずっと健全だということもある。
第7章 仕事は楽しくなくちゃだめだ。職場から笑い声が聞こえてこなければ、君のやり方は間違っているということだろうね。
これもAmazonPrimeで無料で読めるので、興味がある方は一読してみるといいなの・。・b